記事詳細

公開日:2023.08.04
更新日:2023.12.04
  • LINE

1日の塩分摂取量目安は?減塩目標や無理なく食事の塩分をコントロールする方法を解説

人体にとって欠かせない栄養素のひとつであり、食事のおいしさにも関わる「塩分」。
しかし、塩分のとりすぎは、健康上のリスクにつながる可能性があり、また、水分を溜め込むことで、むくみなど見た目にも影響します。日本人が摂取している塩分の平均値は目標よりも多いため、減塩は意識したい問題のひとつです。
ここでは、健康的な生活のために意識したい減塩の目標や食事の塩分をコントロールする方法のほか、気をつけたい食品などについて解説します。

目次

塩分摂取量の目標

食事の塩分をコントロールする際に基準となるのが、1日の適切な塩分量の目安です。
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」によれば、推奨される1日の塩分量は男性で7.5g、女性で6.5g未満となっています。ただし、高血圧や慢性腎臓病(CKD)の重症化を予防するための塩分量は、2020年から男女共に1日6g未満に設定されました。また、日本高血圧学会も、1日の塩分摂取量は6g未満が望ましいとしています。

ところが、「令和元年 国民健康・栄養調査の概要」によると、日本人が1日に摂取している塩分量の平均値は、男性が10.9g、女性が9.3gと、推奨値には遠く及びません。平均値から考えると、男性は4.9g、女性は3.3gの減塩が必要になります。


塩分をコントロールする意識を持つことから始めよう

食事の塩分をコントロールする場合、まずは普段の食事に含まれている塩分量を把握することから始めましょう。
何気なく買っている食品も、食品表示ラベルに記載されている栄養成分表示を確かめると、かなりの量の塩分が使われている場合があります。昼食に塩分量の多い食事をしたら夕食で調整するなど、1日の中で塩分のバランスをとる意識を持つだけでも、塩分との向き合い方は変わってきます。外食をする場合も、塩分の表示があれば確認してみましょう。

また、食卓のすぐ手が届くところに、塩や醤油、ソースなど塩分が含まれる調味料を置かないことも塩分コントロールへの第一歩です。調味料を足さず、調理の際の味付けだけで食べることを心掛け、塩分の摂取量を増やさないようにしましょう。


食事の塩分をコントロールする方法

ここからは、実際に食事の塩分をコントロールする方法をご紹介します。どれも簡単にできる方法なので、ぜひ取り組んでみてください。

塩分を多く含むおかずや加工食品を避ける

塩分を多く含む食品を避けることは、食事の塩分をコントロールする最も簡単な方法です。塩分を多く含む食品には、下記のような物があります。

・おかず
おかずの中には、食品の味を引き出したり、保存性を高めたりする目的で塩を使っている物があります。例えば、漬物、佃煮などです。食事の塩分をコントロールしたいなら、こうした食品はできるだけストックしないようにしましょう。

・加工食品
ソーセージやハム、ちくわ、かまぼこといった肉類、魚介類の加工食品にも塩分を多く含んでいます。食事の塩分をコントロールしたい場合には、食べる頻度や量を控えることで調整してください。

・ドレッシング
ドレッシングは、味によって塩分量が異なります。表示をよく見て選びましょう。

・ラーメン、うどん
ラーメンやうどんには塩分を多く含んでいます。食べる場合は、汁を残すことで塩分の摂取量をコントロールすることができます。

調味料の使用量を少しずつ減らす

食事の塩分を減らしたいからといって、急に塩分の量を減らすと物足りなさを感じて食事が楽しくなくなってしまうかもしれません。少しずつ塩分を減らし、薄味に慣れる工夫をしていくといいでしょう。

減塩調味料を使う

食品メーカーからは、減塩タイプの醤油や味噌が販売されています。出汁を効かせるなどの工夫と併せて、このような調味料を使うと、普段のメニューを変えずに食事の塩分をコントロールすることが可能です。

カリウムを積極的に取り入れる

カリウムは、ナトリウムを排出し体内の水分量を適切に維持する働きがあるため、積極的にとるといいでしょう。カリウムを含む食品には、ほうれん草やアボカド、春菊、バナナ、ひじき、ピーナッツなどがあります。

※最終製品についての特長ではありません。


塩分のコントロールを続けるコツ

塩分のコントロールは続けてこそ効果を発揮します。これまで好きな物を好きなように食べていた方にとって、塩分を調節した料理は味気なく感じられ、食事の楽しみそのものを失うことになりかねません。食欲が低下すれば、必要なエネルギーが不足して、健康維持に影響が出るリスクも高まります。
塩分のコントロールを、「楽しみながら続ける」ために、下記の3つのコツを意識してみましょう。

酸味や辛味、香りを利用する

塩分を調節して食事が物足りなくなった場合は、ほかの食品や調味料の酸味、辛味、香りなどを利用しましょう。
スパイシーな風味があるカレー粉、ピリッとした辛味を感じる七味やコショウなど、スパイスをうまく料理に取り入れると、適度な刺激で満足感が得られます。
蕎麦つゆのアクセントや、餃子のつけだれなどに活用される薬味も、スパイスと同じように塩分控えめの食事に深みを与えてくれます。生姜やしそは、細かく刻むほど香りや風味が際立ち、少量で料理の味を引き締めてくれるのもメリットです。

出汁をしっかり効かせる

出汁のうま味を利用するのも、塩分のコントロールを楽しみながら続けるために心掛けたいコツのひとつです。
出汁のうま味成分には、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸があります。グルタミン酸は昆布や野菜、チーズ、みそ、醤油などに多く含まれているうま味成分です。イノシン酸は肉や魚、グアニル酸は干したきのこからとることができます。単一のうま味成分で出汁を取るよりも、グルタミン酸にイノシン酸やグアニル酸を合わせたほうがうま味の相乗効果が高まるので、試してみてください。

新鮮な旬の食品を楽しむ

野菜や果物には、その食品を最もおいしく食べられる「旬」と呼ばれる時期があります。旬の食品は素材そのものの味が濃いため、味付けは薄めでもしっかりとした味わいを感じることができます。素材のおいしさを再発見するきっかけにもなるでしょう。


冷凍宅配弁当で、手軽に塩分コントロール

「塩分に気をつけたほうがいいとは思うけど、毎日忙しくて面倒くさい」「どうしてもワンパターンになってしまう」といった場合は、まずは手軽に冷凍宅配弁当でチャレンジしてみませんか。

ニチレイフーズダイレクトの冷凍宅配弁当「 塩分を控えたい方向け お試し4食セット 」なら、おいしく満足感のある味付けで、食塩相当量はなんと2.0g以下。温めるだけで塩分をコントロールしたおいしい食事をとることができます。
4食の栄養成分の平均値は、エネルギーは226kcalで、食塩相当量は1.5gです。それでも「おいしい」という口コミが集まっているのは、食品選びや調理に工夫をしているから。素材の風味を活かし、香辛料や酸味などで味付けをしておいしさを引き出しているので、自炊の参考にもなるでしょう。カロリーや塩分に配慮しつつ、食事で幸福感を得たい方におすすめのセットです。

ニチレイフーズダイレクトの冷凍宅配弁当については、下記のページをご覧ください。


塩分のコントロールは継続が重要!

塩分のコントロールを続ければ、薄味に慣れて素材の味や出汁の味を楽しむ余裕が生まれます。最初からあれもこれもと欲張りすぎず、「できることから・できる範囲で」始めるようにしましょう。ランチの際に外食の塩分を気にするだけでも、食事や、食事に含まれる塩分との向き合い方が変わるはずです。
忙しい日や面倒なとき、料理のバリエーションに限界を感じたときには、冷凍宅配弁当が役立ちます。自分の力だけでがんばろうとしすぎず、プロが作った食事をうまく味方につけて、無理なく塩分のコントロールを続けていきましょう。


1日の塩分摂取量の目安は?
厚生労働省によれば、推奨される1日の塩分量は男性で7.5g、女性で6.5g未満となっています。ただし、高血圧や慢性腎臓病の重症化を予防するための塩分量は、男女共に1日6g未満に設定されています。
塩分をコントロールするコツは?
食事の量を調整するだけではなく、調味料の使用量を減らしたり、ほうれん草やアボカド、春菊などでカリウムを取り入れることも重要です。

監修清水加奈子
管理栄養士、国際中医薬膳師、国際中医師。栄養学・中医学・薬膳の専門知識を持つフードコーディネーターとして、多数のメディアでダイエットレシピの提案や監修で幅広く活躍中。
記事一覧に戻る

関連記事

  • 5
  • 4
  • _11