記事詳細
健康的な食生活に欠かせないのが、十分な量の野菜です。十分な量の野菜を飽きずに食べ続けるためには、1日に必要な野菜の量を知り、調理法や味付けなどを工夫する必要があります。
そこで今回は、1日分の野菜の摂取目標や野菜を簡単にたくさんとる方法、野菜がおいしく食べられるレシピなどについて紹介します。
1日分の野菜の摂取目標は350g
野菜は、1日にどれくらい食べれば良いのでしょうか。第5次国民健康づくり対策として厚生労働省が2024年に開始した「21世紀における第三次国民健康づくり運動(健康日本21(第三次))」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するために必要な野菜の摂取目標を、1日350gとしています。
「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21(第一次))」では、このうち120g以上は緑黄色野菜からとることが望ましいとされているので、1日の野菜は「緑黄色野菜120g以上+淡色野菜230g以上」が目安です。緑黄色野菜と淡色野菜の定義は以下のとおりです。
・緑黄色野菜
一般的に、緑色や黄色・赤色などの色の濃い野菜が緑黄色野菜と呼ばれていますが、厚生労働省は原則として、可食部100gあたりβ-カロテン含量が600μg(1,000μg=1mg)以上のものを緑黄色野菜と定義しています。ただし、この数値を満たさなくても、トマトやピーマンなど、摂取頻度や量が多い野菜は緑黄色野菜に含まれます。
代表的な緑黄色野菜は、トマト、ピーマン、ブロッコリー、チンゲン菜、ほうれん草、ニラ、にんじん、アスパラガスなどです。
・淡色野菜
淡色野菜は、緑黄色野菜以外の野菜の総称です。代表的な淡色野菜には、玉ねぎ、キャベツ、なす、れんこん、白菜、きゅうりなどがあります。
1日分の野菜350gはどれくらい?
「野菜350gといわれてもピンとこない」という方は多いかもしれません。厚生労働省と農林水産省が2005年に決定した「食事バランスガイド」では、野菜を含めた副菜を1日5~6皿食べると良いとしています。
野菜をとろうとするあまり、そのほかの食品の摂取がおろそかになっては本末転倒ですから、主食・主菜・副菜を組み合わせて、バランス良く栄養をとることを心掛けましょう。
日本人の野菜摂取量の現状
厚生労働省が2022年に行った「国民健康・栄養調査」によると、野菜類の平均摂取量は、20歳以上の男性が277.8g、女性が263.9gで、どちらも目標に達していません。
同調査によると、2010年以降有意に減少しているため、日本の20歳以上の男女は野菜不足が進行しているといえるでしょう。
野菜を食べるメリット
そもそも、野菜を多く食べることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、代表的な2つのメリットをご紹介します。
健康に不可欠な栄養素を摂取できる
野菜には、健康的な生活を送る上で重要なビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。
例えば、ビタミンB群は、糖質がエネルギーに変わるのを助ける働きがあり、摂取した栄養素の有効利用に欠かせません。また、体の機能の維持・調節を担うミネラルのうち、カリウムは余分なナトリウムの排出を促す働きがあります。
満腹感が得られる
食物繊維を多く含む野菜はかさが多く、満腹感を得られる食べ物です。一方、かさが多いことで食べにくいと感じることもあるかもしれません。
野菜の摂取量を増やしたいときは、加熱調理を上手に使うといいでしょう。蒸したり電子レンジで加熱したりすることで、かさが減って生のままよりも多く食べられます。加熱すると野菜の組織がやわらかくなって食べやすくなり、消化吸収もしやすくなります。
野菜を簡単にたくさん食べるには?
ここからは、野菜を簡単にたくさん食べる方法を紹介します。自分の生活に取り入れやすいものから試してみてください。
そのまま食べられる野菜や惣菜を買う
トマトやきゅうりのように、そのまま食べられる野菜は食生活の強い味方になります。野菜スティックやサラダ、おひたし、煮物など、惣菜を取り入れるのもいいでしょう。時間がない日や、あと1品野菜が欲しいときに活用してください。
野菜の量がわかる食品を選ぶ
「350gの野菜を含む」「1日分の野菜の2分の1を含む」「野菜使用量100g以上」など、とれる野菜の量をわかりやすく表示したジュースやカレーなどの食品も、手軽に生活に取り入れることができます。
忙しい人だけでなく、普段食べている野菜の量がわからない人にもおすすめです。
まずは1日2皿、野菜のおかずを食べる
野菜の摂取量を増やすには、かなり意識して食べる回数や量を増やさなければなりません。
最終的な目標は1日5皿程度ですが、いきなりは難しいという場合、まずは1日2皿野菜のおかずを食べるようにしてみてください。
野菜入りの主食や主菜を選ぶ
主食に野菜をプラスしたり、野菜をたくさん使った主菜を選んだりすると、無理なく野菜の摂取量を増やせます。
例えば、野菜を多くのせたラーメン、ちゃんぽん、皿うどんといった麺類や、肉野菜炒めなどがおすすめです。
冷凍野菜を利用する
時間がないときでもさっと野菜を食べられるよう、冷凍野菜をストックしておくと便利です。特に、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは脂溶性なので、冷凍保存しても壊れにくく損失が少ないという特徴があります。
市販の冷凍野菜を活用してもいいですし、自分で好きな野菜を使いやすい大きさに切って冷凍しておいてもいいでしょう。
野菜をたっぷり食べられるおすすめレシピ
ここからは、野菜をたっぷりたべたいときにおすすめのレシピをご紹介します。「野菜料理がマンネリ化して飽きてしまった」「栄養を効率良くとれる野菜料理が知りたい」といったときに、ぜひ試してみてください。
パンチの効いた味!「薬味たっぷりにんじんナムル」
出典:ほほえみごはんⓇ 「 「にんじんだけ」レシピ5選。作り置きやお弁当に便利なおかずも 」体にうれしいβ-カロテンを豊富に含むにんじんですが、においや味が苦手な人も多くいます。薬味たっぷりにんじんナムルは、ごまやねぎ、生姜、にんにくの風味で、にんじん嫌いな人でも箸が進むはずです。
油は緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンの吸収率をアップしてくれるため、あえて少し多めにしてもいいでしょう。
薬味たっぷりにんじんナムルの詳しいレシピは、以下の記事をご覧ください。
ほほえみごはんⓇ「 「にんじんだけ」レシピ5選。作り置きやお弁当に便利なおかずも 」
いくらでも食べられる!「無限ピーマン」
出典:ほほえみごはんⓇ 「 【ピーマンの人気レシピ】メインおかずから副菜まで。大量消費にも◎ 」無限ピーマンは、電子レンジで加熱すれば簡単に作ることができます。ごま油とにんにくの香りが食欲をそそるので、ピーマン独特の青臭さが苦手な方でも、まさに無限にピーマンを食べられます。
薬味たっぷりにんじんナムル同様、油を使うことでβ-カロテンの吸収率が高まるのもポイントですね。
無限ピーマンの詳しいレシピは、以下の記事をご覧ください。
ほほえみごはんⓇ「 【ピーマンの人気レシピ】メインおかずから副菜まで。大量消費にも◎ 」
コクのある味付けでごはんが進む!「ブロッコリーのマヨ炒め」
出典:ほほえみごはんⓇ 「 【ブロッコリーだけレシピ】1個丸ごと使いきり!簡単絶品おかず5選 」ブロッコリーのマヨ炒めは、ブロッコリーをまるごととれる簡単レシピです。マヨネーズとオイスターソースのコクのある味付けで、飽きずにたくさん食べることができます。
マヨネーズの脂質やカロリーが気になる方は、ヨーグルトを使ってもおいしく食べられますよ。
ブロッコリーのマヨ炒めの詳しいレシピは、以下の記事をご覧ください。
ほほえみごはんⓇ「 【ブロッコリーだけレシピ】1個丸ごと使いきり!簡単絶品おかず5選 」
野菜使用量100g以上の冷凍宅配弁当もおすすめ
重要な栄養素の供給源である野菜ですが、十分な量をとるのは簡単なことではありません。しかし、買い物や調理にはそれなりに時間が必要です。
忙しい毎日が続いたときは、野菜のおかずが入った宅配冷凍弁当を利用してみてはいかがでしょうか。ニチレイフーズダイレクトの「きくばりごぜん®」なら、管理栄養士が監修した野菜使用量100g以上(いも類、きのこ類、海藻類、豆類を含む。生鮮換算)のお弁当を、温めるだけで食べることができます。
例えば、「きくばりごぜん®」の「たまねぎソースの和風ハンバーグ弁当」には、ほうれん草のソテー、にんじんのカレー風味、しいたけとピーマンのガーリックソテー、枝豆入りマッシュポテトが入っています(2024年8月時点。商品の内容は変更になる可能性があります)。
毎回の食事に意識的に野菜を取り入れて、野菜不足を解消しよう
野菜が体に良いことを知っていても、なかなか食べる量を増やせないと悩んでいる方は多いでしょう。手間なく食べられる調理不要の野菜や惣菜などを活用して、少しずつ野菜の摂取量を増やしてみませんか?
調理済みの野菜の副菜が入った冷凍宅配弁当なら、野菜を簡単においしく食べられます。冷凍庫にストックして、ぜひ忙しい毎日にお役立てください。
- 1日分の野菜の摂取目標は?
- 第5次国民健康づくり対策として厚生労働省が2024年に開始した「21世紀における第三次国民健康づくり運動(健康日本21(第三次))」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するために、野菜の摂取目標を1日350gとしています。しかし、厚生労働省が2019年に行った「国民健康・栄養調査」によると、野菜類の平均摂取量は、20歳以上の男性が277.8g、女性が263.9gで、どちらも目標に達していません。
- 野菜を食べるメリットは?
- 野菜には、健康的な生活を送る上で重要なビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。野菜はかさが多いため、満腹感を得られる食べ物でもあります。加熱調理でかさを少なくすれば、生のままよりも簡単にたくさんの野菜が食べられます。