記事詳細

公開日:2024.07.02
更新日:2024.07.29
  • LINE

食べ過ぎた次の日におすすめの食事は?管理栄養士が解説!

適正体重を維持するための基本は、摂取カロリー量が消費カロリー量のバランスをとることです。とはいえ、イベントや飲み会などで、つい食べ過ぎてしまうこともありますよね。食べ過ぎた次の日に、「太ったらどうしよう」と焦ったり、体調に変化を感じたりしたことがある人もいるでしょう。

しかし、1回食べ過ぎたくらいで過度に心配する必要はありません。食べたものがすぐ脂肪になるわけではないので、食べ過ぎた次の日に適切な行動をとれば、影響を最小限に抑えることができます。
そこで本記事では、食べ過ぎた次の日におすすめの食事や生活の中で心掛けたいことなどを、管理栄養士が解説します。

※「カロリー」は本来エネルギーの単位ですが、本記事では一般的な会話などで使われている言葉の概念に合わせ、エネルギーを指す言葉として使用しています。

※食品の栄養素に関する説明は、最終製品についての特長ではありません。

目次

食べ過ぎた次の日の体調

食べ過ぎた次の日には、体重が増えていないか、体に負担がかかっていないかといったことが気になるものです。まずは、食べ過ぎた翌日の体調について見ていきましょう。

体重や体脂肪は、すぐには増加しない

体重は、消費カロリーに対して食事から摂取するカロリーが多い状態が続けば増え、摂取カロリーを制限したり、摂取カロリーに対して消費カロリーを増やしたりすることによって減ります。
しかし、摂取カロリーが消費カロリーを一度上回ったからといって、すぐに脂肪として蓄積されるわけではありません。

食品は胃や小腸で消化吸収されたのち、残った分が大腸に達して便を形成し、外へ排泄されます。消化・吸収・排泄が済むまでには24~48時間かかることから、食べたものが体に蓄積するまでにはより長い時間がかかると考えられます。

したがって、食べ過ぎた次の日の体重が1~2kg増えていたとしても、体重や体脂肪として蓄積したわけではないのです。「食べ過ぎたな」と思った次の日に適切な行動をとれば、太ることを心配する必要はありません。

胃に食品が長くとどまっている

食べ過ぎた後、胃の調子に変化を感じたことはありませんか?

いつもより多くの量を食べると、食品が胃にとどまっている時間が長くなります。特に夜遅い時間に食べ過ぎた場合、深夜から明け方にかけての消化活動により、胃の調子の変化を感じやすくなります。
食べ過ぎた次の日は胃に優しい食事を選んで、これ以上負担をかけないようにしましょう。

顔や体がむくんでいる可能性がある

前述したとおり、一度食べ過ぎたからといって翌日すぐに太ることはありません。食べ過ぎた次の日に鏡を見て「太った」と感じる場合、顔や体がむくんでいるからだと考えられます。

むくみとは、体内の水分量やナトリウム量が増えたときに起こる症状です。具体的には、顔や手足が腫れぼったくなったり、足のすねあたりを指でぐっと圧迫すると跡が残ったりします。


食べ過ぎた次の日におすすめの食事

「食べ過ぎた」と思った次の日にできることは、食事の内容を工夫し、前日のカロリーのとり過ぎや胃への負担をリセットすることです。

しかし、食事を抜くと、食事回数の減少によって肝臓や脂肪組織での脂肪酸の合成が進み、かえって体脂肪が蓄積されやすくなります。
食事の間隔が空くことによって空腹感が増し、次の食事で食べ過ぎて血糖値が急激に上がりやすくなることにも気をつけなくてはなりません。そのため、食事の回数は減らさずに内容に変化をつけることが大切です。

ここからは、食べ過ぎた翌日におすすめの食事をご紹介します。

いつもより摂取カロリーを控えた食事

食べ過ぎた次の日は、カロリーを控えた食事がおすすめです。適切な食事の量は、年齢、性別、身体活動レベルなどによって異なります。厚生労働省と農林水産省が2005年に作成した「食事バランスガイド」によると、活動量が少ない日の場合、1日の食事の適量は、成人女性で1,400~2,000kcal、成人男性で2,000~2,400kcal程度が目安となっています。
前日にこれよりも多くカロリーを摂取した場合は、翌日の食事を目安のカロリーよりも少し控えてみましょう。

「カロリー控えめでも満足感が欲しい!」という方は、以下のようなメニューを取り入れて摂取カロリーを調整してみてください。

・豆乳グリーンスムージー
ミキサーやブレンダーなどで豆乳と緑色の野菜をスムージーにすることで、良質なたんぱく質を手軽にとることができます。緑色の野菜でおすすめなのは、ビタミン・ミネラルが豊富な小松菜です。糖質源として、はちみつをプラスしてもいいでしょう。
たんぱく質・ビタミン・ミネラルを補給しつつ、糖質の量は自分でコントロールできるというメリットがあります。

・温野菜サラダ
温野菜にトーストしてカットしたバゲット、ハムやツナ缶などを添えれば、温野菜サラダの完成です。バゲットや肉類、魚類をプラスしているので、野菜だけ食べるよりも満足感があります。
三大栄養素である、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質をとれる上、野菜からビタミンやミネラルを摂取できます。

・きのことパスタのスープ
たっぷりのきのことショートパスタをゆで、コンソメで味をつければ、きのことパスタのスープの出来上がり。朝食として食べて、脳と体を目覚めさせましょう。
きのこの食物繊維のおかげで、満腹感も得られます。粉チーズをふりかければ、たんぱく質もプラスできますよ。

・素麺入り味噌汁
素麺入り味噌汁は、野菜や海藻を入れた具だくさんの味噌汁に、ゆでた素麺を少し入れるだけの簡単メニューです。糖質少なめの食事に素麺入り味噌汁をプラスして、1食にしましょう。
食物繊維が豊富なので、食べ過ぎた翌日にはぴったりです。

・コンビニのスープ類
コンビニで食品を購入する場合は、春雨スープやパスタスープ、パンスープなど、少量の糖質源が入ったスープがおすすめです。
糖質はゼロにするのではなく、普段より少量にしておきましょう。

消化の良い食事

食べ過ぎた次の日は、胃に負担がかかっていることを考えて、消化の良い食事をとりましょう。消化の良い食事には、次のようなものがあります。

・お粥・雑炊
お粥や雑炊は水を含んで加熱しているため、でんぷんが口腔内で溶けやすく、胃への負担が非常に軽いです。
ただし、やわらかいからといってあまり噛まずに食べてしまうと、消化不足の状態で胃に運ばれ、反対に胃に負担をかけることになります。よく噛んで唾液の分泌を促しながら、ゆっくりと食べるように注意しましょう。

・うどん
うどんは低脂質で糖質が多く、消化が早い食品です。冷凍うどんを活用すると、加熱調理の時間を短縮できます。卵を落とし入れると、糖質に加えて良質なたんぱく質も手軽に摂取できます。

・湯豆腐と野菜しゃぶしゃぶ
豆腐は肉類よりも脂質が少なく、水分が多いため胃に優しい食品です。消化器官を冷やさないよう、湯豆腐にして食べましょう。野菜をしゃぶしゃぶにしていっしょに食べると、ビタミンやミネラルも手軽に補給できます。大根や人参などの根菜類は、ピーラーで薄く切ると調理が簡単で火が通りやすくなります。

・温泉卵茶漬け
お茶漬けは、お粥よりは硬いものの、十分に水分を含んでいて消化が早いメニューです。消化吸収しやすいたんぱく源である温泉卵をいっしょに食べると、余分な脂質をとらずに、糖質と良質なたんぱく質を補給できます。

・かぼちゃポタージュ
電子レンジで加熱してつぶしたかぼちゃに豆乳を加えて温めることで、手軽にかぼちゃポタージュを作れます。かぼちゃの繊維もつぶせば、胃への負担を少なくすることも可能です。糖質を比較的多く含むかぼちゃは、腹持ちが良いのもメリットといえます。

カリウムを含む食事

塩分の多い食事をした後は、カリウムを含む食事がおすすめです。カリウムは人体に欠かせないミネラルのひとつで、大きく2つの働きがあります。

ひとつは、細胞外液に多いナトリウムとともに細胞の浸透圧をコントロールし、安定した状態を維持する働きです。健康な人の体は、内外の環境の変化にかかわらず、カリウムやナトリウムの働きによって浸透圧を調整しています。

もうひとつは、とり過ぎたナトリウムを排出する働きです。カリウムは、細胞内のナトリウム量を調整するとともに、ナトリウムが尿から排出されるのを促します。ナトリウムは食塩に含まれているため、塩分の多い食事をした後は、ナトリウムをとりすぎている可能性があります。

カリウムを含む食事には、以下のようなものがあります。

・きゅうりの中華あえ
きゅうりの中華あえは、たたききゅうりを少量の鶏がらスープの素とごま油、こしょうであえた、一度食べ始めると止まらない味わいの副菜です。
きゅうりは生食で手軽に食べられ、カリウムを損失なくしっかりとることができます。塩分過多にならないよう、味付けの調整には気をつけましょう。

・バナナときなこのスムージー
バナナときなこはカリウムが多く、スムージーなどのドリンクにすることで多くの量を簡単に摂取できます。牛乳または豆乳とともに、少量のはちみつを加えてもいいでしょう。

・いも粥
さつまいもを入れたいも粥は、カリウム・糖質・食物繊維がとれる上に消化の良いメニューです。糖質のとり過ぎにならないよう、食べる量には注意してください。

・鶏ささみとブロッコリーの蒸しサラダ
鶏ささみとブロッコリーの蒸しサラダは、鶏ささみとブロッコリーを食べやすく切って電子レンジで加熱すれば完成です。カリウムが豊富なブロッコリーは、電子レンジで加熱することで、カリウムの損失を最小限に抑えられます。
少量のしょうゆとレモン汁で調味すると、塩分をとり過ぎることなくおいしく食べることができるでしょう。

・アボカドとトマトのサラダ(もずく酢ドレッシング)
トマトとアボカド、そしてレタスなどの生野菜に、ドレッシング代わりにもずく酢をかけたサラダなら、カリウムをとることができます。
もずく酢はビタミンやミネラルが豊富で、スーパーやコンビニで手軽に手に入れることが可能です。

食物繊維を含む食事

食物繊維は、たんぱく質や糖質に次ぐ「第6の栄養素」ともいわれる栄養素で、整腸作用や脂質・糖質・ナトリウムの排出を助ける働きがあります。

食物繊維を含む食事には、以下のようなものがあります。

・こんにゃくときのこのペペロンチーノ風炒め
こんにゃくときのこのペペロンチーノ風炒めは、こんにゃくとお好みのきのこを食べやすくカットし、唐辛子、にんにく、オリーブ油で炒めて塩、こしょうで調味した食物繊維たっぷりの副菜です。板こんにゃくを一口大にちぎればおかず風に、しらたきで作ればパスタ風になります。

・根菜のごまマヨサラダ
根菜のごまマヨサラダは、ごぼうやれんこんといった根菜を炒めて、すりごま、マヨネーズ、塩、こしょうであえるだけの、お手軽メニューです。マヨネーズを水切りヨーグルトに変えると、脂質を減らすことができます。

・切干大根のマリネ
切干大根のマリネは、水で戻した切干大根と、レンジで加熱して小口切りにしたオクラを、レモン汁、はちみつ、塩、こしょうであえたものです。食物繊維が豊富な切干大根を使った、洋風のアレンジを楽しみましょう。

・グリンピースの洋風煮
グリンピースの洋風煮は、食物繊維が豊富な冷凍グリンピースとベーコンを、コンソメを入れたお湯で煮れば完成です。作り置きもできて満足感があるので、食べ過ぎた翌日にサッと温め直して食べましょう。


食べ過ぎた次の日に心掛けたいこと

すでに解説したとおり、食べ過ぎた次の日は体に負担がかかっている上、何もしなければ脂肪が蓄積しやすい状態です。
次のような行動を心掛けることで、食べ過ぎによる悪影響を軽減することができます。

水分をしっかりとる

食べ過ぎた次の日は、体がむくんでいることもあって水分を控えようと思うかもしれません。しかし、そんなときにこそ、体内の余分なものを排出してくれる水分を積極的にとることが望ましいのです。
特に、アルコールには利尿作用があり、飲んだ量以上の水分が尿として排出されるため、脱水症状になりやすくなります。前日にアルコール類を飲み過ぎた場合には、より意識的に水分を補給しましょう。

ストレッチや軽い運動をする

ストレッチやウォーキングなどの、軽い運動でカロリーを消費しましょう。摂取したカロリーを食事のみでコントロールするよりも、運動を取り入れたほうが、食べ過ぎのリセットを早めてくれることが期待できます。
汗をかくことによって、余分な老廃物を排出できることもメリットです。

睡眠をしっかりとる

睡眠が不足すると太りやすくなることは、さまざまな研究で明らかになっています。睡眠不足は食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌を減少させ、食欲を増大させるグレリンの分泌を高めます。

厚生労働省が働く世代に推奨している睡眠時間は、1日6時間以上です。食べ過ぎたなと思ったら、睡眠不足にならないよう注意し、ホルモンバランスを整えましょう。


食べ過ぎた翌日の調整には、手軽な冷凍宅配弁当「きくばりごぜん」

食べ過ぎた翌日に、食事の量や内容の調整が難しいと感じたら、カロリーや糖質・脂質の含有量を把握できるニチレイフーズの冷凍宅配弁当「きくばりごぜん」がおすすめです。
カロリーや糖質・脂質の含有量をウェブサイトで公開していますので、安心して食べられますよ。冷凍庫にストックしておき、食べ過ぎた翌日に備えましょう。

実際に購入した方には、「冷凍食品とは思えない美味しさにビックリしました」「買い物に行けないときにとても便利」と喜ばれています。

「きくばりごぜん」お試し4食セットについては、以下のページをご覧ください。


食べ過ぎた次の日は、食事を変えてリセットを!

1食くらい食べ過ぎたからといって、焦る必要はありません。この記事でご紹介したような食事をとり、食べ過ぎた分のリセットを目指しましょう。
忙しくてバランスのとれた食事を作る時間がないときは、レンジで温めるだけで食べられて、カロリーや糖質・脂質の把握が簡単な冷凍宅配弁当もご活用ください。


食べ過ぎた次の日におすすめの食事は?
食べ過ぎた翌日は、食事の回数は減らさず、内容に変化をつけましょう。具体的には、いつもよりカロリーを控えた食事や消化の良い食事のほか、とりすぎた栄養素の排出を促すカリウムや食物繊維を含む食事が適しています。
食べ過ぎた次の日に心掛けたいことは?
水分を多めに補給して体内の余分なものの排出を促すとともに、十分に睡眠をとってホルモンバランスを整えましょう。ストレッチや軽い運動をするのもおすすめです。

記事一覧に戻る