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公開日:2024.06.06
更新日:2024.06.06
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カリウムの働きとは?カリウムを含む食べ物と摂取量の目安も解説

カリウムは、人が生きていくために欠かせない栄養素のひとつです。ただし、健康状態によっては、摂取量の制限が必要になる場合があります。
今回は、カリウムの基本的な働きや、カリウムを多く含む食べ物、カリウムの摂取量の目安などについて解説します。

目次

カリウムは、人体に欠かせないミネラル

カリウムは、人の体が正常に機能する上で欠かせない「ミネラル」の一種です。ミネラルは体を構成する成分を作ったり、体の機能を調節したりする役割を担います。ミネラルは体内では合成できないため、食事から摂取する必要があります。
では、カリウムの働きを具体的に見ていきましょう。

浸透圧の調整をする

体液のうち、細胞の内側にある体液を細胞内液、外側にある体液を細胞外液といいます。細胞内液に多く含まれるカリウムには、細胞外液に多いナトリウムとともに細胞の浸透圧をコントロールし、安定した状態を維持する役割を果たしています。
細胞の浸透圧が最適な状態に保たれていないと、動物の細胞は正常に機能しません。健康な状態にある人の体は、カリウムやナトリウムの働きによって自然と浸透圧を調整し、体の恒常性を保っているのです。

激しい運動や発熱などで大量に汗をかいたり、下痢や嘔吐で一気に体内の水分が失われたりした場合、浸透圧のバランスが崩れて水分や塩分が失われ、脱水症状をきたします。
このような場合は、カリウムをはじめとしたミネラルの補給が必要です。

ナトリウム(塩分)を排出する

カリウムには、とり過ぎたナトリウム(塩分)を排出する作用があります。ナトリウムは、カリウムと同じく人体に必要なミネラルの一種で、働きも似ています。カリウムが細胞内液に多く含まれているのに対し、ナトリウムは細胞外液に多く含まれ、それぞれの浸透圧を調整・維持しているのです。

カリウムは、ナトリウムが尿から排出されるのを促します。
塩分が多く含まれるものを食べ過ぎた場合は、積極的にカリウムをとるといいでしょう。


カリウムを含む食べ物

「◯◯たっぷり!」や「◯◯入り!」など、食品のパッケージで特定の栄養成分が含まれている旨を伝えるキャッチコピーを見たことはありませんか?

食品に特定の栄養成分が含まれていることを強調する場合、食品表示法により栄養成分ごとに基準が定められています。以下の条件を満たすと、カリウムが含まれている旨を強調することができます。

<栄養強調表示の基準値(カリウムの場合)>
・食品100gあたりのカリウム含有量が420mg以上
・飲料100mlあたりのカリウム含有量が210mg以上
・食品または飲料100kcalあたりのカリウム含有量が140mg以上

ここでは、これらの条件のいずれかを満たした食品・飲料の中から、手に入りやすく食べやすいものを紹介します。カリウムの摂取量が気になる方は参考にしてください。

野菜類

カリウムを含む野菜類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む野菜類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
切干大根 3,500mg
ほうれん草 690mg
人参 630mg
ブロッコリー 460mg
れんこん 440mg

切干大根には多くのカリウムが含まれています。切干大根は干して水分を抜いているので、実際に食べる量に合わせてカリウムの含有量を計算しましょう。定番の煮物のほか、混ぜご飯やサラダにするのもおすすめです。

ただし、茹でると茹で汁にカリウムが溶け出すため、カリウムをとりたいときは、さっと水戻しをしたあとで汁ごと食べられる煮物や汁物などのメニューがおすすめです。

いも類

カリウムを含むいも類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含むいも類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
フライドポテト 660mg
里いも 640mg
山いも(長いも) 590mg
さつまいも 480mg
じゃがいも 420mg

いも類には、カリウムが含まれているものが多くあります。一度にたくさん食べられる上、蒸したり揚げたりすればカリウムの量を減らさずに食べることができるので、カリウムをとりたいときにいいでしょう。

果実類

カリウムを含む果実類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む果実類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
バナナ(乾) 1,300mg
ドライマンゴー 1,100mg
干しぶどう 740mg
干し柿 670mg
アボカド 590mg

ドライフルーツは少量でも効率良くカリウムをとることができる上、保存や持ち運びもしやすいので、おやつにおすすめです。

また、食品表示法の基準には届きませんが、生のバナナ、メロン(緑、赤)、キウイフルーツ(緑、黃)は100gあたりのカリウム含有量が300mg以上あります。生の果実類は、カリウムを無駄なくとることができるので、朝食やおやつに取り入れてみてください。

海藻類

カリウムを含む海藻類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む海藻類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
刻み昆布 8,200mg
干しひじき(ステンレス釜) 6,400mg
乾燥わかめ 6,000mg
あおさ素干し 3,200mg
焼きのり 2,400mg

海藻類は干して水分が抜けた状態で販売されているため、カリウムが凝縮されています。実際に食べる量に合わせてカリウムの含有量を計算してください。

特に、刻み昆布はカリウムが突出して多いことがわかります。煮物や汁物などに入れて、毎日少しずつとるといいでしょう。

豆類

カリウムを含む豆類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む豆類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
きなこ 2,000mg
大豆(国産乾) 1,900mg
おから(乾) 1,300mg
あずき(乾) 1,300mg
そら豆(乾) 1,100mg
湯葉(乾) 840mg

きなこや大豆(国産乾)のカリウム含有量は突出して高いですが、大量に食べるのは難しい食べ物です。豆類から継続的にカリウムをとる場合、納豆や煮豆などで摂取することをおすすめします。

肉類

カリウムを含む肉類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む肉類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
ビーフジャーキー 760mg
生ハム(長期熟成) 480mg
豚ヒレ 430mg

肉類では、ビーフジャーキーや生ハムなどがカリウムを含みます。肉料理の際にカリウムを重視するなら、豚ヒレ肉を選ぶといいでしょう。

魚介類

カリウムを含む魚介類には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む魚介類

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
かたくちいわし(煮干し) 1,200mg
桜えび(素干し) 1,200mg
するめ 1,100mg
いわし丸干し 820mg
かつお節 810mg

総じて、干した魚はカリウムが凝縮され、含有量が高くなる傾向があります。煮干しやするめをおやつ代わりに食べるといった方法でも、手軽にカリウムを摂取できます。

飲料

カリウムを含む飲料には、以下のようなものがあります。

■カリウムを含む飲料(粉末)

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
インスタントコーヒー 3,600mg
ピュアココア 2,800mg
青汁(ケール) 2,300mg

■カリウムを含む飲料(浸出液、ジュース)

食品名 カリウムの含有量(100gあたり)
玉露(浸出液) 340mg
にんじんジュース 280mg
トマトジュース(食塩無添加) 260mg
野菜ミックスジュース 230mg
パインアップルジュース 210mg

インスタントコーヒーとピュアココアは100gあたりのカリウムの含有量は多いですが、お湯や牛乳などに溶かして飲むため、一度に摂取する量はわずかです。そのため、カリウムを効率良く摂取するのにはあまり適していません。
浸出液やジュースはそのまま飲めるので、職場や外出先でも手軽にカリウムを摂取できます。


管理栄養士がおすすめする手軽にカリウムがとれる食品・飲料

塩分をとり過ぎたと感じたときは、さっとカリウムを補給できるとうれしいですよね。ここでは、管理栄養士がおすすめする、手軽にカリウムをとるのに適した食品や飲料をご紹介します。

トマトジュース(食塩無添加)

コンビニでも簡単に手に入る食塩無添加のトマトジュースは、カリウム補給に最適です。抗酸化作用があるリコピンと併せて摂取できるというメリットもあります。
小さなパックも販売されているので、昼食をコンビニで買うときなどにプラスするといいでしょう。ほかの野菜や果実は含まれていないので、ミネストローネやトマト煮込みなどの料理にも利用できます。

野菜ミックスジュース

野菜ミックスジュースもカリウム補給におすすめの飲料です。できればカリウム含有量が多い青汁やトマト、にんじんを多く含むものを選ぶといいでしょう。ビタミンや食物繊維がとれる野菜ミックスジュースも販売されているため、気になる栄養成分に合わせて選ぶことができます。
ただし、糖分が多いものもあるため、飲み過ぎには注意が必要です。

焼きいも

さつまいももカリウムが豊富な食べ物です。スーパーなどの店頭で売られている焼きいもなら買ってすぐ食べられるので、食生活に取り入れやすいでしょう。食物繊維のほか、みかんと同じくらい多くのビタミンCが加熱しても壊れにくい形で含まれており、一度に多様な栄養素をとることができます。

ドライフルーツ(バナナ、マンゴー、ぶどう、柿)

ドライフルーツは、おやつ代わりにさっと食べられるのが魅力です。最近では、コンビニやスーパーでも売られているのを見かけますよね。ドライフルーツは果実が濃縮されて糖分が多くなるため、砂糖無添加のものを適量食べましょう。

バナナ

食品表示法の基準には届かないものの、生のバナナには100gあたり360mgのカリウムが含まれています。
スポーツ選手が試合の合間にバナナを食べているのをよく見かけますが、皮をむくだけで簡単に食べられることから、理にかなった栄養補給の方法だといえそうです。


カリウムの摂取基準

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりのカリウムの摂取基準は以下のとおりです。

■カリウムの1日の食事摂取基準

男性 女性
目安量 目標量 目安量 目標量
18歳以上 2,500mg 3,000mg以上 2,000mg 2,600mg以上
妊婦 2,000mg 2,600mg以上
授乳婦 2,200mg 2,600mg以上
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに作成

なお、2012年に公表されたWHO(世界保健機関)のガイドラインの摂取目安量は、男女ともに18歳以上の成人は1日3150mg以上でした。

腎機能が正常であり、サプリメントなどを利用していない場合は、過剰摂取になるリスクは低いと考えられるため、耐容上限量は設定されていません。ただし、慢性腎臓病など腎機能に問題があると、カリウムの制限が必要になる場合があるため、医師の指示に従ってください。

日本人のカリウム摂取状況

厚生労働省が2019年に行った「国民健康・栄養調査」によると、日本人成人のカリウム摂取量は、平均で男性2,439mg/日、女性が2,273mg/日です。日本人成人のカリウム摂取量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で定められた目標量や、WHOのガイドラインで設定された摂取目安量よりも少ないことがわかります。


カリウムの過剰摂取が体に与える影響

カリウムは、私たちが生きていく上で不可欠なミネラルのひとつです。ただし、必ずしも多くとればいいわけではありません。
血液中のカリウム濃度の正常値は3.5~5mEq/Lです。カリウムを過剰摂取した場合の体への影響を見ていきましょう。

カリウムを過剰に摂取した場合

前提として、カリウムは腎臓で代謝されて尿として排出されるため、腎機能に問題がなければ過剰摂取の心配はほぼありません。

腎機能に問題がある方は、カリウムの摂取量が増え過ぎないよう注意する必要があります。摂取量や食事の注意点については、医師に確認してください。


カリウムを摂取する際の注意点

カリウムは水に流れやすいため、調理法によって摂取できる量が大きく異なります。カリウムを積極的にとりたいか、できるだけ減らしたいかによって、調理法を変えるといいでしょう。

カリウムを積極的にとりたい場合

カリウムを積極的にとりたい場合は、調理時のカリウムの損失をできるだけ抑えることが大切です。具体的な方法は以下の4つです。

・生のまま食べる
カリウムは水溶性なので、煮たり茹でたりすると水に溶け出してしまいます。果実をむいて食べる、野菜サラダにして食べるといった方法で、なるべく生のまま食べるようにしましょう。

・スープなどにして汁ごと食べる
カリウムを含む食べ物を調理する場合、溶け出したカリウムまで無駄なく摂取できるスープがおすすめです。加熱することによって野菜のカサが減り、1杯で多くのカリウムを摂取することができます。

・レンジで加熱する
野菜に火を通して食べたいときは、茹でるよりもレンジ加熱にしたほうがカリウムを残せます。

・精製されていない穀類を選ぶ
穀類は、精白米のように精製されたものより、玄米・全粒粉といった精製されていないもののほうがカリウムを多く含んでいます。砂糖も、上白糖より黒糖やきび砂糖を選ぶといいでしょう。

カリウムを避けたい場合

調理法を工夫すれば、カリウムの摂取量を減らすことができます。具体的には、以下のような方法が推奨されています。

・茹でて茹で汁を捨てる(茹でこぼし)
たっぷりの湯で十分に茹でると、カリウムは水に流れ出ます。茹でたあとは茹で汁を捨て、しっかりと水気を切って食べます。

・刻んで水にさらす
野菜を刻んで小さくすると、切り口からカリウムが流れやすくなります。きゅうりなら輪切り、ほかの野菜なら千切りやみじん切りにして、水にさらすとカリウムを減らすことができます。その際は、流水にさらすか、水を何度も入れ替えると効果的です。

大根おろしは軽く水を切って、水分に含まれるカリウムを除去しましょう。缶詰はカリウムが溶け出しているため、汁やシロップをとらないようにしてください。


カリウム量を把握したいなら、冷凍宅配弁当がおすすめ

容器や包装に入れられた加工食品・添加物は、栄養成分表示が義務付けられています。しかし、表示が義務付けられているのは、熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・ナトリウムのみで、カリウムの表示は任意となっています。

カリウムの摂取量が気になる場合は、カリウム含有量を表示している食べ物を選ぶのがおすすめです。ニチレイフーズダイレクトの「きくばりごぜんⓇ」は全商品、ウェブサイトやカタログでカリウムの含有量を表示しています。カリウム以外にも、糖質・食物繊維・食塩相当量・カルシウム・リン・鉄の含有量が表示されているので、食事に含まれる栄養が気になる方にぴったりの商品です。
冷凍庫にストックしておけば、食べたいときに電子レンジで温めるだけの手軽さも魅力です。

「塩分量がわかるので便利です」など、カリウム以外にも気になる栄養素を把握するのに役立っているとの口コミが寄せられています。

「きくばりごぜんⓇ」お試し4食セットについては、以下のページをご覧ください。


カリウムの含有量を把握して、適切な摂取を心掛けよう

カリウムは、野菜類や果実、肉類、飲料など、さまざまな食べ物に含まれています。カリウムを多く摂取したいのか、減らしたいのかによって、食べ物とその調理法を選択することが大切です。
カリウム含有量を簡単に把握できる冷凍宅配弁当も活用しながら、カリウムと上手に付き合っていきましょう。


カリウムを含む野菜類は?
カリウムを含む野菜類には、切干大根、ほうれん草、人参、ブロッコリー、れんこんなどがあります。カリウムを効率良く摂取するには、生のまま食べる、レンジで加熱する、スープなどにして汁ごと食べるといった方法があります。腎機能に問題があり、カリウムの摂取量を減らしたい場合は、茹でて茹で汁を捨てたり、刻んで流水にさらしたりすると効果的です。
カリウムを含む果実は?
カリウムを含む果実には、バナナ(乾)、ドライマンゴー、干しぶどう、干し柿、アボカドなどがあります。バナナ、メロン(緑、赤)、キウイフルーツ(緑、黃)は、食品表示法が定めた「カリウムを含む食べ物」の基準よりカリウム含有量が少ないものの、生で食べられるため効率良くカリウムを摂取することができます。

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