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白米は、日本の食文化に深く根ざした食品です。和、洋、中、どんなおかずとも相性が良いので、主菜の引き立て役として多くの家庭の食卓で親しまれています。糖質が多く含まれているので、体内では脳や筋肉のエネルギー源となります。
一方、白米はカロリーが高く糖質量も多いため、「食べすぎると太るのでは」と心配している人も多いようです。
そこで今回は、白米のカロリーや糖質量について、玄米・パン・麺類といったほかの主食と比較して紹介します。また、1日に食べる白米の量の目安や、白米のおすすめの食べ方についても解説します。
白米のカロリーと糖質量
まずは、白米に含まれるカロリーと糖質量を確認しましょう。糖質量は炭水化物の量から食物繊維総量を差し引いて求める「差し引き法」で算出しています。
本来カロリーとはエネルギー量を表す単位ですが、「カロリー制限」や「低カロリー食品」など、エネルギー量と同じ意味で使われることもあります。本記事では、カロリーをエネルギー量という意味で使用し、「kcal」はエネルギー量を表す単位として使用します。
炊く前の白米のカロリーと糖質量
日本食品標準成分表(八訂)によれば、炊く前の白米100gは342kcalです。
100gの白米中に含まれる炭水化物の量は77.6g、食物繊維の総量は0.5gなので、炊く前の白米100g中の糖質量は77.1gです。
炊いた後の白米のカロリーと糖質量
炊いた後の白米については、一度の食事でとる一般的な量として、茶碗1杯150gのカロリーと糖質量を計算します。これも日本食品標準成分表(八訂)を参考にすると、茶碗1杯150gのカロリーは234kcal、炭水化物の量は55.7g、食物繊維の総量は2.3gです。よって、炊いた後の白米150g中の糖質量は53.4gです。
白米のカロリーと糖質量をまとめると次のようになります。
■白米のカロリーと糖質量
食品 | 量 | カロリー | 糖質量 |
---|---|---|---|
白米(炊く前) | 100g | 342kcal | 77.1g |
白米(炊いた後) | 150g(茶碗1杯分) | 234kcal | 53.4g |
ここまで見てきたとおり、白米には糖質が多く含まれます。糖質は筋肉や脳のエネルギー源として欠かせないものです。糖質は脂質より分解吸収が早いため、運動後や低血糖の際に、すぐに血糖値を上げてエネルギーを補給することが可能です。
血糖値が上昇する際は、急激に上昇するよりもゆるやかに上昇するほうが、体への悪影響が少ないとされています。白米は粒状なので、自然とよく噛んでゆっくり食べることになり、血糖値の急激な上昇を避けられます。
また、腹持ちが良く満腹感が持続することも、白米を食べる大きなメリットだといえるでしょう。
玄米・パン・麺類などのカロリーと糖質量を比較
日本でよく食べられる主食には、白米のほかに玄米やパン、麺類などがあります。それぞれのカロリーと糖質量を算出し、白米と比較してみましょう。
玄米のカロリーと糖質量
玄米とは、収穫した米の実からもみ殻を除いたものです。精白米にはないぬかや胚芽が残っているため、ビタミンやミネラル、食物繊維、ポリフェノールを豊富に含んでいます。白米に混ぜて炊くこともできます。
炊く前の玄米100gのカロリーは346kcalです。炭水化物の量は74.3g、食物繊維の総量は3.0gなので、白米と同様に計算すると、糖質量は71.3gになります。
炊いた後の玄米150g(茶碗1杯分)のカロリーは228kcalです。炭水化物の量は53.4g、食物繊維の総量は2.1gなので、糖質量は51.3gになります。
食パン(6枚切り1枚・60g)のカロリーと糖質量
食パンは手軽に食べられる主食ですが、塩分や脂質が多く含まれているため、摂取量には注意が必要です。
食パン(6枚切り)1枚(60g)を焼いた場合のカロリーは161kcalです。炭水化物の量は30.4g、食物繊維の総量は2.8gなので、糖質量は27.6gになります。
うどん(茹で1玉200g)のカロリーと糖質量
うどんは、そばや中華麺よりもカロリーや糖質が少ない食品です。ただし、パスタや食パンに次いで塩分を多く含んでいるため、食べすぎに注意しましょう。
うどん(茹で1玉200g)のカロリーは190kcalです。炭水化物の量は43.2g、食物繊維の総量は2.6gなので、糖質量は40.6gになります。
そば(茹で1玉200g)のカロリーと糖質量
そばはポリフェノールの一種であるルチンを含みます。ルチンには、ビタミンCといっしょに毛細血管を強くする働きがあります。また、必須アミノ酸のバランスが良いたんぱく質を含んでいることも特徴です。
そば(茹で1玉200g)のカロリーは260kcalです。炭水化物の量は52.0g、食物繊維の総量は5.8gなので、糖質量は46.2gになります。
中華麺(茹で1玉160g)のカロリーと糖質量
中華麺の主な原料は小麦粉です。かん水を加えることで、独特な噛み応えや香りが出ます。
中華麺(茹で1玉160g)のカロリーは213kcalです。炭水化物の量は46.7g、食物繊維の総量は4.5gなので、糖質量は42.2gになります。
パスタ(茹で1人前250g)のカロリーと糖質量
パスタは塩を入れたお湯で茹でるため、塩分が多くなりがちです。味付けなどで塩分を減らす工夫をするといいでしょう。
パスタ(茹で1人前250g)のカロリーは375kcalです。炭水化物の量は80.5g、食物繊維の総量は7.5gなので、糖質量は73.0gになります。
主食のカロリーと糖質量をまとめると次のようになります。
■白米のカロリーと糖質量
食品 | 量 | カロリー | 糖質量 |
---|---|---|---|
白米(炊く前) | 100g | 342kcal | 77.1g |
玄米(炊く前) | 100g | 346kcal | 71.3g |
白米(炊いた後) | 150g(茶碗1杯分) | 234kcal | 53.4g |
玄米(炊いた後) | 150g(茶碗1杯分) | 228kcal | 51.3g |
食パン | 60g(6枚切り1枚) | 161kcal | 27.6g |
うどん(茹で) | 200g(1玉) | 190kcal | 40.6g |
そば(茹で) | 200g(1玉) | 260kcal | 46.2g |
中華麺(茹で) | 160g(1玉) | 213kcal | 42.2g |
パスタ(茹で) | 250g(1人前) | 375kcal | 73.0g |
白米を食べる量の目安は、1日4杯程度
厚生労働省と農林水産省が策定した食事バランスガイドでは、1日にとる主食の量を、炊いた白米で4杯程度としています。
食事バランスガイドによると、活動量が低い成人男性や、活動量が普通以上の成人女性の場合、1日に食べる量の目安は2,200kcal±200kcalです。総摂取エネルギーに占める炭水化物の割合は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、50~65%が目標とされています。
1日の総摂取エネルギーが2,000kcalの場合、目標とする炭水化物の摂取量は50~65%の1,000~1,300kcalです。これは、炊いた白米約640~830g(茶碗1杯150gの場合、約4~5.5杯)に該当します。
炭水化物は主食以外にも含まれるため、総摂取エネルギーの65%をすべて主食でとるのはおすすめできません。そのため、食事バランスガイドが定めた炊いた白米4杯程度は、理想的な量だといえます。
食べ過ぎも減らし過ぎも健康に影響を与えるため、自身の活動量を客観的に把握した上で適量を食べるようにするといいでしょう。
白米のおすすめの食べ方
白米は、雑穀やそのほかの食品といっしょに炊いたり混ぜたりすることで、より栄養価を高め、白米だけで食べるよりも摂取カロリーを抑えることができます。ここでは、おすすめの白米の食べ方を5つご紹介します。
白米に、もち麦やあわ、ひえなどの雑穀を混ぜて炊く
雑穀は全般的に食物繊維、ビタミン、ミネラルが多く、噛み応えがあって満腹感が持続します。最初から雑穀をたくさん入れて炊くと、雑穀の種類によっては食べにくく感じたり、白米の甘みが感じられず飽きてしまったりすることもあります。
もち麦なら白米と1:1程度から始めてみるのがおすすめです。市販の雑穀ミックスは、パッケージなどに記載された分量よりも少なめから試してみても良いでしょう。
代表的な雑穀は、以下のとおりです。
<代表的な雑穀>
・もち麦(米粒麦)
・押麦
・黒米
・黒大豆
・黄大豆
・玄米
・赤米
・ひえ
・あわ
白米に混ぜて炊飯器で炊くことができる雑穀ミックスが多数販売されているので、ぜひ取り入れてみてください。
白米にしらたきを混ぜて炊く
白米のカロリーを抑え、食物繊維を増やして満腹感が得られる「しらたきごはん」。ポイントを守って作れば、食べているときにしらたきを感じることはほぼありません。熱湯でさっと茹でて使うと、独特のにおいやえぐみ・苦味のもとになるアクも抜けます。
しらたきごはんの詳しい作り方は、以下の記事をご覧ください。
ほほえみごはん®「 【しらたきごはんの美味しいレシピ】毎日の食事で25%もカロリーオフ 」
白米にえのきを混ぜて炊く
白米にえのきを混ぜて炊くと、かさまし効果があり少量でも満足感が得られます。炊く前の白米2合に、えのき2分の1パック(約100g)を目安にしてください。
<えのきごはんのレシピ>
1. えのきはみじん切りにする。
2. 「1」を米に加え、水加減を少なめにして炊飯器で炊く。
炊いた白米に大根を混ぜる
大根を炊いた白米に混ぜても、しらたきと同様に糖質、カロリーをカットする効果が得られます。 大根と炊いた白米の割合は1:2が基本です。酢飯に混ぜてもおいしくいただけます。
<大根ごはんのレシピ>
1 .2人分の大根ごはん300gを作る場合、炊いた白米200g、大根100gを用意する。
2. 大根は粗みじんに切り、塩少々をもみ込んでしばらく置く。
3. 水気をしっかり切った大根をごはんに混ぜ合わせる。
おかゆや雑炊にする
おかゆや雑炊にすると白米がやわらかくなり、消化が良くなるのでおすすめです。水分を含んで量が増えるので、少量のごはんでも満足感が得られます。
白米におかずを合わせるなら、手軽な冷凍宅配弁当を活用しよう
白米は、体のエネルギー源となる炭水化物やたんぱく質のほか、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを含み、必須アミノ酸をバランス良くとることができる優秀な食品です。
ただし、白米には比較的多くの糖質が含まれているため、食べ過ぎると健康に影響を与える可能性があります。肉や野菜など白米以外の食品といっしょに食べ、食事全体で栄養バランスをとることが重要です。
ニチレイフーズダイレクトの「きくばりごぜんⓇ」は、カロリー300kcal以下、食塩相当量2.0g以下なので、おかずのカロリーと塩分を手間なくコントロールできます。おかずだけのセットなので、白米の量は自分の活動量や体調に合わせて調整できます。
ボリュームのある主菜とさまざまな副菜がセットになっていて、食べ応えは十分。どれもごはんに合う味付けで、1食につき100g以上の野菜をとれるのもうれしいポイントです。(芋類、きのこ類、海藻類、豆類を含む。生鮮換算)
実際に、ニチレイフーズダイレクトの「きくばりごぜんⓇ」を活用されている方の声を一部ご紹介します。
<「きくばりごぜんⓇ」を活用されている方の声>
「副菜もシッカリとあり、独り者にはありがたい商品です。メニューも豊富でおいしくいただいています」
「出来立てのようにおいしく、バランスも良い。定期的な配達ではないので飽きずにマイペースで続けられそうです」
「冷凍じゃないと思うくらいおいしいです(笑)。結構ボリュームがあるので、おなかいっぱい。味付けも好みで副菜バランス最高です。私はごはん120gで満足できます」
気くばり御膳®で、忙しい日もしっかりとおかずをとりましょう。
「きくばりごぜんⓇ」お試し4食セットについては、以下のページをご覧ください。
白米とおかずをバランス良く食べ、健康的な毎日を送ろう
白米のカロリーや糖質は、体や脳を適切に働かせ、充実した毎日を送るために欠かせないものです。ただし、白米だけを大量に食べるのではなく、ほかの食品と組み合わせてバランス良く食べる必要があります。
白米にプラスするおかずは、電子レンジで加熱するだけで多彩な主菜と副菜が楽しめる冷凍宅配弁当がおすすめです。白米を中心としたバランスの良い食事で、健康的な毎日を送りましょう。
- 白米茶碗1杯のカロリーと糖質量は?
- 白米茶碗1杯は150gとして、カロリーと糖質量を計算します。日本食品標準成分表(八訂)を参考にすると、茶碗1杯150gのカロリーは234kcal。炭水化物量から食物繊維総量を差し引いて求められる糖質は53.4gです。
- 炊く前の白米100gのカロリーと糖質量は?
- 日本食品標準成分表(八訂)によれば、炊く前の白米100gは342kcalです。炭水化物量から食物繊維総量を差し引いて求められる糖質は77.1gです。