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公開日:2023.06.07
更新日:2024.10.01
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健康的なダイエット方法とは?運動量の目安や食事のコツを解説

「健康診断で体重増加を注意された」「おなかがぽっこり出てきた」といった場合は、適切な体重を目指してダイエットに取り組む必要があります。
しかし、間違った方法で闇雲にダイエットをすると、かえって健康を害することになりかねません。ダイエットする必要がない体重にもかかわらず、「理想の見た目に近づきたい」と極端に減量するのも同じことです。

本末転倒なダイエットにならないように、まずはダイエットすべきかどうかを判断した上で、適切なダイエット方法を実践しましょう。本記事では、ダイエット中の食事のコツや運動量の目安など、健康的なダイエット方法について解説します。

目次

肥満の場合は、健康維持のためにダイエットが必要

肥満の状態を放置すると、さまざまな病気のリスクが高まります。「肥満」と診断されたり「メタボリックシンドロームの危険がある」と指摘されたりした場合、健康維持のために減量しなくてはなりません。
体重は自分の意識と努力である程度コントロールできるものだけに、必要に応じてダイエットに取り組みたいものです。

しかし、闇雲にダイエットをして体に必要なエネルギーや栄養素が不足すれば、低栄養による健康リスクが高まります。筋肉量が減って身体機能やQOL(生活の質)の低下につながることにも注意が必要です。ダイエットに取り組む際には、極端な減量を避けるため、正しい方法で正しいゴールを目指してください。


食事のコントロールと運動で適正な体重にするダイエット方法が理想

では、ダイエットはどんな方法で、どんなゴールを目指すべきなのでしょうか。

体重は、消費エネルギーに対して食事から摂取するエネルギーが多い状態が続けば増え、反対に摂取エネルギーを制限する、または摂取エネルギーに対して消費エネルギーを増やせば減ります。この原則を踏まえると、体に必要なエネルギーと栄養素は食事でしっかりとりつつ、運動で消費エネルギーを増やすことによって体重を落としていくダイエット方法が理想的です。もちろん、過剰なエネルギー摂取は控える必要があります。
肥満と指摘された人や、腹囲が標準を超えている人などは、1ヵ月に1~2kgを目安にダイエットをしましょう。

また、せっかくダイエットに成功しても、すぐにリバウンドしては意味がありません。ダイエットに成功してからも、肥満を防ぐ食習慣と運動習慣を維持してください。


まずは、ダイエットすべきかどうかを知ろう

ダイエットは、「する必要がある人」と「しなくても良い人」がいます。

する必要があるのは、前述したとおり肥満のリスクがある人、あるいは肥満と診断された人です。一方、すでに標準体重をキープしている人、標準体重を下回っている人は、ダイエットをする必要はありません。
2019年の国民健康・栄養調査によると、男性の3.9%、女性の11.5%がダイエットの不要な「やせ」の状態です。また、20歳代の女性は、20.7%が「やせ」となっています。

やせすぎによる健康リスクを回避するためにも、自分がやせ・普通体重・肥満のどれに該当するのかを確認し、ダイエットが必要かどうかを判断しましょう。

BMIを求める

BMIは国際的な体格指数で、肥満や低体重(やせ)の判定に用いられます。BMIは下記の式で求められます。

<BMIの計算式>
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

一般社団法人日本肥満学会による肥満の基準は下記のとおりです。

<やせ・普通体重・肥満の基準>
・BMI18.5未満:やせ
・BMI18.5以上25未満:普通体重
・BMI25以上:肥満

また、肥満はその程度に応じて、下記のように区分されます。

<肥満の区分>
・BMI25以上30未満:肥満(1度)
・BMI30以上35未満:肥満(2度)
・BMI35以上40未満:肥満(3度)
・BMI40以上:肥満(4度)

BMI25以上の人は、減量して標準体重に近づけることをおすすめします。

標準体重からダイエット方法を考える

BMIを算出した結果、ダイエットが必要であれば、下記の式で算出した標準体重を目標として、食事と運動の両面からダイエットに取り組むといいでしょう。

<標準体重の計算式>
標準体重=身長(m)×身長(m)×22

標準体重はBMIが22になるときの体重で、統計上最も病気になりにくいとされています。


ダイエット効果が期待できる運動

健康的に体重を落とすには、極端な食事制限をせず、適度な運動を取り入れて筋肉量を維持することが重要です。「運動」というと本格的なスポーツや筋トレを思い浮かべるかもしれませんが、毎日の家事や通勤など、日常生活における身体活動で消費できるエネルギーは侮れません。

下記のような工夫をすることで、運動が苦手な人や継続できない人であっても、エネルギー消費量を高めることができます。

<身体活動の工夫の例>
・エレベーターやエスカレーターを階段に置き換える
・買い物には車ではなく自転車や徒歩で行くようにする
・ゆっくり歩きを早歩きに変える

運動量の目安は、週に10エクササイズ以上

ダイエットに運動を取り入れる際は、身体活動の強度や身体活動の量が参考になります。「METs(メッツ)」という運動強度の単位は、座って安静にしている状態を1METsとして、さまざまな運動や身体活動がその何倍にあたるかを表します。主な身体活動の強度は、下記のとおりです

■主な身体活動の強度

身体活動の強度(METs) 身体活動
1 安静に座っている状態(1)、デスクワーク(1.5)
2 料理(2.0)、洗濯(2.0)、ヨガ・ストレッチ(2.5)
3 犬の散歩(3.0)、掃除機をかける(3.3)、軽い筋トレをする(3.5)、ウォーキング(3.5)
4 自転車に乗る(4.0)、階段をゆっくり上る(4.0)
5 かなり速いウォーキング(5.0)、動物と活発に遊ぶ(5.3)、子供と活発に遊ぶ(5.8)
7 ジョギング(7.0)
12 なわとび(12.3)

出典:国立健康・栄養研究所「 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表 』」

上記の身体活動の強度に時間を掛け合わせると、身体活動の量がわかります。身体活動の量は「エクササイズ(Ex)」で表され、強度が高いほど短時間で1エクササイズになります。
<エクササイズ(Ex)の例>
・ヨガ・ストレッチ(2.5METs)を1時間行った場合=2.5METs×1時間=2.5エクササイズ
・かなり速いウォーキング(5.0METs)を30分行った場合=5.0METs×0.5時間=2.5エクササイズ

ダイエットを目的とした運動の場合、種目や強度にかかわらず、総エネルギー消費量が重要です。低強度の身体活動を長く行うか、高強度の身体活動を短時間で行うかは、個々の体力や運動との親和性、環境などによって決めるといいでしょう。

メタボリックシンドロームの改善には、週に10エクササイズ以上の運動が必要だといわれています。同じ運動であれば、30分連続で行っても、15分ずつ2回、10分ずつ3回のように分けても効果は変わりません。


正しいダイエットをするための食事の考え方

ダイエットのための食事コントロールでは、「何を」「どれくらい」食べたら良いかを把握することから始めましょう。具体的な目安は、「食事バランスガイド」を参考にします。

食事バランスガイドは、健康的な食生活の実現に向けて厚生労働省と農林水産省が2005年に策定したツールです。具体的な料理例と、コマのイラストの料理区分ごとに食べた数(SV)を確認することで、現在の食事バランスを把握し、理想的なバランスに近づけることができます。

■食事バランスガイド

食事バランスガイド

出典:農林水産省「 「食事バランスガイド」について

適切な食べる量は、年齢、性別、身体活動レベルなどによって異なります。下記の表をもとに、理想的な量を把握しましょう。

■1日に必要なエネルギー量と摂取の目安

1日に必要なエネルギー量と摂取の目安

出典:農林水産省「 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安

例えば、「デスクワークなどで活動量が低めの成人男性」や「活動量が普通程度の成人女性」が1日に必要とするエネルギーは、2,200±200kcalとなります。2,200±200kcal/日の理想的な食事内容は下記のとおりです。

■2,200±200kcal/日の理想的な食事内容

食事のタイミング 食事内容
朝食 主食:トースト1枚、またはロールパン2個
副菜:野菜スープまたはサラダ
牛乳・乳製品:コップ1杯の牛乳またはカフェオレ
昼食 主食:ごはん中盛1杯
主菜:焼きサバ1切れ
副菜:おひたし(小鉢)
間食 果物:りんご1個
夕食 主食:ごはん中盛1杯
主菜:豚の生姜焼き炒めキャベツ添え
副菜:レタスときゅうりのサラダ

ダイエット中の食事のコツ

ダイエット中は、食事の量や内容、食べるタイミングなどを意識することも大切です。ここでは、「体重コントロールが必要」と言われたときに実践したい、食事のコツについてご紹介します。

主食の大盛りを控えて、野菜の副菜を追加

糖質を摂取量する量が多すぎると、エネルギー源として使いきれなかった分が脂肪として蓄えられてしまいます。
主食の大盛りは控えて普通盛りにし、物足りない場合は野菜やきのこ、海藻類を使った副菜を1品追加しましょう。小さめのお茶碗を使うのもおすすめです。

おつまみは野菜を選ぶ

健康的にお酒を楽しむためにも、おつまみには気を配りましょう。から揚げやフライなどの揚げ物よりは、野菜スティックやおひたしなどの野菜を使ったおつまみを選ぶのがおすすめです。

取り分けて食べすぎ予防

食事の際に大皿から複数人で取り分けていると、一人分がわかりにくく、お替わりの頻度が上がります。「おなかがいっぱいだな」「もう十分だな」と感じても無意識に手が伸び、結果として食べすぎてしまうことも増えるでしょう。家族がそろう食卓でも、できるだけ一人分ずつ取り分け、「自分の分」を意識することで食べすぎを防ぐことができます。

間食を上手にとる

食事と食事のあいだは4~5時間程度が理想的ですが、昼食と夕食のあいだはそれ以上に空いてしまうことが多くあります。そのようなときは、上手に間食をとることで、夕食の食べすぎを防げます。
間食で大切なのは、食べすぎないことと、時間を決めて食べることです。1日200kcal程度を目安にするといいでしょう。また、甘いケーキやジュース、アイスクリームなどではなく、果物やおにぎり、野菜スープなどがおすすめです。


果物は控えめに

果物には、ブドウ糖や果糖といった糖質が多く含まれているものもあります。特に、ドライフルーツやシロップ漬けになっている缶詰の果物は注意してください。

朝食はしっかり、夕食は少なめに

習慣的に朝食を食べない「朝食欠食」をすると、太りやすくなります。適度な量の朝食を欠かさず食べましょう。
また、夜間は寝るだけで消費エネルギーが少ないため、夕食は軽めにとるようにしてください。


健康食品やサプリメントを利用する場合の注意点

世の中には、ダイエット効果をうたった健康食品やサプリメントが多数存在しています。「健康食品」には法的な定義はありませんが、一般的に「医薬品以外で、健康に良いことをうたった食品全般」を指す言葉です。

健康食品やサプリメントには、本来の目的以外の栄養成分も含まれています。そのため、複数の健康食品やサプリメントを利用している場合、特定の栄養成分の過剰摂取につながり、かえって健康を害するおそれがあるため注意しましょう。
また、健康食品の中には、具体的なエビデンスがない効果・効能をうたった製品が混在しています。劇的な効果を期待させるような体験談などにも注意してください。

健康食品のうち、国が制度を創設して表示を許可しているのが「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」です。それぞれの特徴について説明します。

特定保健用食品

特定保健用食品(通称・トクホ)とは、摂取することによって特定の保健の目的(血圧が高めの方のための食品など)が期待できることを表示した食品です。特定保健用食品として商品を販売するには、消費者庁長官の許可が必要になります。
栄養機能食品

栄養機能食品とは、特定の栄養成分を補給・補完するための食品です。特定の栄養成分の含有量が国の基準を満たしていれば、届け出や審査なしに販売することができます。機能を表示できる栄養成分は、n-3系脂肪酸と6種類のミネラル、13種類のビタミンとなっています。

機能性表示食品

機能性表示食品とは、エビデンスをもとに、商品パッケージに「おなかの調子を整える」といった機能性を表示した食品です。消費者庁長官への届け出は必要ですが、消費者庁長官の許可は受けていません。


冷凍宅配弁当を活用し、食事の調整をもっと簡単に

ダイエットのための運動と食事の調整は、継続が何よりも重要です。特に食事は、栄養バランスを考えて献立を考える必要があるため、忙しくて手が回らないときがあるかもしれません。

そんなときは、ニチレイフーズダイレクトの冷凍宅配弁当「気くばり御膳」をご活用ください。豊富なメニューはどれも300kcal以下で、野菜を100g以上使用しています。運動しながら消費エネルギーと摂取エネルギーを調整したい方におすすめです。
電子レンジで加熱するだけで食べられるため、準備や後片付けの手間も不要です。宅配便で届いて冷凍保存できるので、買い物に行けないときにも重宝します。

きくばりごぜんお試し4食セットについては、下記のページをご覧ください。


ダイエットの成功は、運動と食事の両立がカギ

標準体重を目指してダイエットをする場合、適切な運動と、適切な栄養の摂取が成功のカギを握っています。「とりすぎ」と「不足」に注意して、健康的に目標体重を達成しましょう。
食事の改善には、手軽に取り入れられる冷凍宅配弁当の活用もおすすめです。


健康的なダイエット方法とは?
標準体重を目標とし、身体活動量を増やしてエネルギーを消費するとともに、必要な栄養素やエネルギーを食事から摂取することで、健康的にダイエットができます。標準体重は「身長(m)×身長(m)×22」の式で求められます。
肥満の基準は?
日本肥満学会の基準では、BMI18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」です。BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」の計算式で求められます。

監修清水加奈子
管理栄養士、国際中医薬膳師、国際中医師。栄養学・中医学・薬膳の専門知識を持つフードコーディネーターとして、多数のメディアでダイエットレシピの提案や監修で幅広く活躍中。
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