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公開日:2023.05.23
更新日:2024.05.09
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共働きは当たり前?国内の共働きの現状とメリット・デメリット

夫婦が共に働き、稼ぎを得る「共働き」をしている世帯が増えています。女性の社会進出が進み、男女差なく働ける機会を提供しようという機運の高まりもあって、家族の形は少しずつ変化しているといえるでしょう。
本記事では、国内での共働きの現状とメリット・デメリットのほか、上手に家庭を回すコツについて解説します。

目次

国内の共働き世帯の現状は?

内閣府がまとめた「令和4年版 男女共同参画白書」によれば、共働き世帯が増加する一方、いわゆる専業主婦世帯である「男性雇用者と無業の妻」からなる世帯は減少傾向にあります。2021年の共働き世帯は、「男性雇用者と無業の妻」世帯の2倍以上となりました。

さかのぼると、1985年に「労働力調査特別調査」が始まった当初、「男性雇用者と無業の妻」世帯は936万世帯、共働き世帯は718万世帯で、前者が多くを占めていました。1991年に初めてその割合が逆転し、以降はゆるやかに差が開き、2012年頃から急激に「男性雇用者と無業の妻」世帯が減少しています。


共働きが増えた理由

前述したとおり、共働き世帯は右肩上がりに増加しています。では、なぜ、共働き世帯は増加しているのでしょうか。理由は大きく3つ考えられます。

価値観の多様化

共働きが増えた背景には、時代の変化による人々の価値観の多様化があります。内閣府がまとめた「令和4年版 男女共同参画白書」によると、1979年には男性の75.6%、女性の70.1%が「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考えに「賛成」「どちらかといえば賛成」と答えていました。
しかし、同じ質問を2019年にもしたところ、「賛成」「どちらかといえば賛成」と答えたのは、男性の39.4%、女性の31.1%と大幅に減少しています。

このように、長い年月の中で刷り込まれた性別役割分担意識に疑問を感じる人が男女共に増え、性別ではなく個人の特性に応じてキャリアを選択するようになったと考えられます。
その結果、外で働きたい女性や家庭に比重を置く男性もいて当然だとする考え方が一般的になり、さまざまな夫婦の在り方が生まれました。共働きもそのひとつです。

世帯所得の減少

世帯所得の減少も、共働きが増えた理由のひとつです。厚生労働省が発表した「令和2年版 厚生労働白書」によると、1世帯あたりの平均所得金額(全世帯)は、1997年の726.2万円をピークに低下し、2018年の時点では633.3万円となっています。
バブル崩壊による世帯主の所得低迷は、1990年代以降に共働き世帯が増えた原因のひとつだといわれています。

女性活躍を推進する企業の増加

女性活躍を推進する企業が増えたことも、共働きの増加に影響を与えています。ITによって代替できない介護サービス、家事支援サービス、看護師、保育士など、一般的に女性の有資格者が多い業務や、家庭生活での経験を活かしやすい業務の需要が増し、女性の雇用機会が拡大しました。
2015年には女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)が成立し、「働きたい女性が個性と能力を十分に発揮できる社会」の実現に向けた企業努力が求められるようにもなっています。


共働きのメリット

共働きには、多くのメリットがあります。共働きをするかどうか迷っている場合は、メリットとデメリットを比較してみてください。

リスクを分散できる

夫婦どちらかが家庭の全収入を担っている場合、勤務先の倒産や経営状態の悪化、働く人の事故や病気による収入減といった、万が一のリスクへの対処が困難です。
共働きであれば、収入に関するリスクを分担することができます。どちらかの収入がいったん途絶えても、公的な補助ともう1人の収入があれば生活を継続することが可能です。失職・休職を余儀なくされた側も、落ち着いて次の一手を考えられるでしょう。

経済的にゆとりのある生活ができる

共働きをすると世帯収入が増加し、生活にゆとりが生まれます。特に子育て家庭にとっては、子供1人あたりの教育費用が増加傾向にあることから、世帯収入の増加と経済的なゆとりが重要視されるようになったと考えられます。
また、内閣府が発表した「令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果」によると、60歳以上の男女の約半数が「現在の貯蓄の額は、あなたがこれから生活をしていく備えとして十分だとお考えですか」という質問に、「足りないと思う」と答えました。共働きをして老後に備えたいと考える家庭も少なくないでしょう。

公的年金が多くもらえる

公的年金には、国民全員が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金があります。これらの年金に加入し、保険料を納めていれば、納入額に応じた年金を将来受け取ることができます。いずれ支給される公的年金の金額が増えることは、共働きの大きなメリットのひとつです。

さらに、会社員の場合は、すべての人が受け取る老齢基礎年金に加えて、老齢厚生年金も受け取ることができます。会社員で共働きをした場合、老齢基礎年金と老齢厚生年金が2人分受け取れるため、年金受給額が大きくなり、老後の安定した生活につながります。

精神面でプラスになる

仕事を通じて「誰かに必要とされている」「社会とつながっている」と実感することは、大きな生きがいにつながります。
共働きで家庭以外の居場所を作ることにより孤独を感じる機会が減り、精神面でもプラスになる面が多いでしょう。


共働きのデメリット

共働きにはデメリットもあります。共働きをする場合、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。

肉体的にも精神的にも疲れやすい

家事だけ、仕事だけの場合と違って、仕事に全力を尽くしながら、合間に家事をこなさなければならないのが共働きです。考えることやタスクが圧倒的に増える分、肉体的にも精神的にも疲れを感じやすくなります。

家事に工夫が必要になる

共働きになると、どうしても家事をする時間が減ってしまいます。例えば、仕事が終わって夕食を準備する際に、栄養バランスや見た目、食べ応えなどを考えて、何品も手作りするのは難しいかもしれません。

自分の時間や家族と接する時間が減る

共働きになると、夫も妻も仕事に費やす時間が多くなります。そのため、子供と接する時間や夫婦の時間を充分にとれず悩むことも増えるかもしれません。
同時に、のんびりとお風呂に入る、読みたい本を読む、好きなドラマを見るなど、自分のための時間も確保しにくくなります。


共働きで上手に家庭を回すコツ

共働きのデメリットを減らし、多くのメリットを得るには工夫が必要です。ここでは、共働き家庭を上手に回すためのコツを3つご紹介します。

夫婦で話し合い、分担を決める

共働きの生活を成り立たせるには、片方だけに負担が偏らないようにする必要があります。まずは、家庭でのタスクを洗い出し、分担を決めましょう。
分担を決める際には、得意な方やこだわりがある方が担当するとスムーズです。夫婦の得意なことや生活スタイルに応じて、お互いが納得できる分担方法を模索してみてください。

時短家電や業者を利用する

家事・育児のすべてを夫婦2人で分担するのが困難なときは、便利な時短家電や、家事・育児をサポートしてくれるサービスの利用も検討しましょう。
自動掃除ロボットを購入して出勤前にスイッチを入れておけば、帰宅したときには掃除が済んでいるので、食事の用意や子供の世話に専念できます。休日に家事サポートを頼み、まとめて掃除をしてもらうあいだに洗濯を済ませるなど、第三者を含めた連携体制を作るのも有効です。

冷凍食品やお惣菜を活用する

時間と労力がかかる家事の筆頭といえば、食事の用意です。献立を考える、買い物、下ごしらえ、調理、片付けと工程が多い上に、家族の健康に影響を与える重要な家事といえます。
調理する時間や気力がないときは、冷凍食品やお惣菜を活用するなどして、がんばりすぎないことも大切です。


時間がない共働きでも栄養バランスの良い食事をするには?

疲れやすく時間がない共働き家庭だからこそ、栄養バランスの良いおいしい食事をとって、毎日を元気に乗り切りたいですよね。

そんな共働き家庭におすすめなのが、ニチレイフーズダイレクトの「気くばり御膳」です。
気くばり御膳は、全メニューが野菜使用量100g以上で、カロリー・塩分・栄養バランスに配慮した冷凍宅配弁当。ストックしておいて食べたいときにレンジで温めるだけなので、自炊を休みたい日に役立ちます。

容器がそのままお皿になるので、洗い物が減らせるのも忙しい共働き家庭にはうれしいポイントです。ウェブで注文して宅配便で届くので、買いに行く必要もありません。

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冷凍食品を活用して、共働きの負担を減らそう

経済面や精神面で多くのメリットを得られる共働き。一方で、負担が増えたり自由な時間が減ったりといったデメリットも無視できません。
共働きの負担を軽減するには、家事・育児の分担を工夫することが大切です。第三者の手を借りたり、便利な冷凍食品を活用したりして負荷を減らし、仕事もプライベートも楽しめる環境を作りましょう。


共働きのメリットは?
共働きの最大のメリットは、収入が増え、日々の生活や子供の教育にお金をかけられることです。将来受け取れる年金の額も上がるため、老後の暮らしにも余裕が生まれます。
共働きが増えた理由は?
世帯所得が減少して夫婦共に働かざるをえなくなった家庭が増加したこと、女性活躍推進の機運が高まり、男性と同様にキャリアを積みたいと考える女性が増えたこと、またそれを支援する企業が増えたことなどが共働き増加の要因です。

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